伊勢うどん

【お伊勢参りの伊勢神宮】
伊勢神宮は「お伊勢さん」や「大神宮さん」とも呼ばれますが「神宮」が正式な呼び方です。
神宮には、天照大御神を祀る皇大神宮(内宮)と産業の守り神である豊受大御神を祀る豊受大神宮(外宮)など別宮や摂社、末社に所管社を全て含めて神宮というそうです。
江戸時代にはお伊勢参りがブームとなり、伊勢神宮に詣でる旅人で賑わいを見せました。
そんな旅人をもてなしたといわれ、今では伊勢のご当地グルメとなった「伊勢うどん」があります。

【伊勢うどんとは】
伊勢神宮のある三重県伊勢市周辺で食されている、ご当地グルメです。
伊勢うどんの特徴は「麺」と「つゆ」です。麺は1時間程度ゆでることで太く柔らかく茹で上げ、汁はたまり醤油や鰹、昆布、みりんなどをベースに甘めに作られ、独特の黒い色をしています。伊勢うどんはこの地方で昔から食されており、手間をかけずにコシの無い太いうどんに味噌だまりを絡ませて食べていたらしく、お伊勢参りがブームとなった江戸時代には伊勢神宮に詣でる旅人が名物の「伊勢うどん」を食べに来たということもあったようです。特に伊勢の古市にあった豆腐六の伊勢うどんは伊勢詣での土産話になるほどの店だったとか。
『雪のように白く、玉のように太い麺に墨のように黒い醤油をかけて食べる』『このうどんを生きているうちに食わなければ、死んで閻魔に叱られる』と小説「大菩薩峠」にも登場する名物料理でした。